企画職8種の役割と仕事内容|適性を知りアナタが創る企画の将来性

仕事

一般的に企画の仕事と聞くと何を思い浮かべるでしょうか。商品企画であったり、広告代理店系の仕事を思い浮かべる人がほとんどですが、実は企画職といっても様々です。そんな企画職8種類の役割、向き不向き、年収、スキルなどに分けて解説します。非常に長い文章になりますので、目次を見て必要な所だけ選択して読み飛ばしていただいても大丈夫です。この記事を全て読めば企画職についての概要がほとんど分かります。

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  1. 企画職8種の分類と役割
    1. 営業企画はお客様の問題解決を企画する
    2. 販促企画は売上を目的に販売促進を企画する
    3. 商品企画は商品を企画する
    4. 広告宣伝は消費者へのメッセージを企画する
    5. マーケティングはプロセスを企画する
    6. 広報・PRは社会とのコミュニケーションを企画する
    7. 事業企画は事業自体を企画する
    8. 経営企画は会社全体を企画する
  2. 各企画職の業務範囲と適性企画職
  3. 企画職の平均年収
    1. 営業企画&販促企画の平均年収
    2. 商品企画の平均年収
    3. 広告・宣伝の平均年収
    4. マーケティングの平均年収
    5. 広報・PRの平均年収
    6. 事業企画の平均年収
    7. 経営企画の平均年収
    8. 経営に近づくほど年収が高い
  4. 企画職に文系や理系でそこまで違いは無い
  5. 企画職に資格は必要か
    1. 営業企画で役立つ資格
    2. 商品企画で役立つ資格
    3. 販売企画で役立つ資格
    4. 広告宣伝・マーケティングで役立つ資格
    5. 広報・PRで役立つ資格
    6. 事業企画・経営企画で箔を付ける資格
  6. 企画職に向いている人
    1. 本を読むのが好き
    2. 新しい事が好き
    3. 人と話すのが好き
    4. 自分のアイデアを人に伝えるのが得意
    5. 世の中を変えたいと考えている
  7. 企画職に向いていない人
    1. 結果がすぐに欲しい人
    2. 決められた仕事をするのが好きな人
    3. ロジカルに考えらえない人
    4. 今の環境に満足している人
    5. 夢(ヴィジョン)を語れない人
  8. 企業が企画職に求めることはマーケティングとイノベーション
  9. 企画職に求められるスキル
    1. 企画力(問題発見力+問題解決力)
    2. イメージ力(図にする力)
    3. 文書力
    4. 構成力
    5. コミュニケーション力
    6. OAスキル
    7. プレゼンテーション力
  10. 企画職のやりがい
    1. 自分の商品が世の中にでた時
    2. お客様に良いねと言ってもらえた時
    3. 世の中を動かしている気になれる
    4. メディアと直接関われる
  11. 企画職の大変なところ
    1. インプットとアウトプットが大変
    2. 周りの理解が進まない
    3. 固定概念を壊すが大変
  12. 企画職の将来性
    1. 営業企画の将来性
    2. 販促企画の将来性
    3. 商品企画の将来性
    4. 広告宣伝の将来性
    5. マーケティングの将来性
    6. 広報・PRの将来性
    7. 事業企画の将来性
    8. 経営企画の将来性
  13. 企画職になるには
    1. 新卒の場合
    2. 中途採用の場合
  14. 企画職になるにはマーケティングの知識が必須
  15. 企画職とは

企画職8種の分類と役割

企画職は大体次のように分けられます。まずは一覧から見てみましょう。

  • 営業企画
  • 販促企画
  • 商品企画
  • 広告宣伝
  • マーケティング
  • 広報・PR
  • 事業企画
  • 経営企画

企画職と一般的に言っても、これだけ企画のセクションがあります。会社によってはもう少し増える場合もありますが、”企画”をする部署という意味では、上記の例のようになります。

それでは、それぞれの企画はどのような仕事なのかを見ていきたいと思います。

営業企画はお客様の問題解決を企画する

営業と営業企画は若干ですが違います。もちろん同じように扱っている会社も多々あるため、その線引きは曖昧なのが現状です。

厳密に言うと「営業」はお客さんの所にいって商品を売ってくる仕事です。仕事内容は得意先を開拓したり、既存のお客さんに商品を提案して受注を取ってくる仕事となります。

自社で販売する商品が決まっており、自社のランナップを紹介するだけであれば「営業」に分類されますが、営業企画もしくは企画営業と何が違うのでしょうか。

営業企画は企画と名前についているだけあり、何かを企画する仕事になります。この場合、営業を企画するのが営業企画です。

例えば、自社がソリューションカンパニーなどで、お客様に合ったオーダーメイドを一つ一つ作る場合は、営業は企画も同時にこなすことが求められます。このように、お客さんの要望に対して、何かを企画し提案することを「営業企画」と言います。

営業が「商品」を売ることに対して、営業企画は「解決策」を売ります。つまり、決められた商品だけではなく、お客様の問題解決を企画するのが営業企画なのです。

この違いを理解すると、営業企画の仕事の面白さが見えてくるのではないでしょうか。

販促企画は売上を目的に販売促進を企画する

販売促進は商品のイベントであったり、店頭での販売方法、キャンペーンなどを企画する仕事です。広告宣伝との違いと言われるとこちらも曖昧な感じがしますので、違いを説明します。

販売促進の目的は「売上」であり、売ることを目的とします。一方、広告宣伝とは「認知」を目的とすることが多いです。

広告宣伝は商品を正しく消費者に伝える役目であり、商品の良さや使い方、その商品の世界観そのものを認知させることが目的です。

つまり、直接的に売上に関係するイベントやプロモーションなどが販売促進の仕事になります。その為、直接的にお客様と接する機会も多く、売上に直結する仕事となりますので、やりがいは十分に感じられるでしょう。

このように、販促企画の面白さは自分の考えたアイデアやプロモーションが直接的に売上に繋がるところではないでしょうか。

商品企画は商品を企画する

企画と聞いて一番思い浮かべやすいのが商品企画です。企画職の花形と言っても良い部署であるため人気も高く競争率も高くなりがちです。

商品企画は商品企画と商品開発に分かれており、商品企画はコンセプトを主に作るのが仕事ですが、商品企画と商品開発は一緒になっている会社の方が圧倒的に多いです。

商品企画と商品開発の違いは、例えば「子供とのコミュニケーション促進ぬいぐるみ」がコンセプトだとしたら、そのぬいぐるみの素材であったり、工場の手配、見た目のデザインなどを具体的に考えていくのが商品開発です。

一方、商品企画は商品コンセプト、価格設定、ライバル調査など様々な要因を加味して、世の中のためになる商品を企画していきます。

このように、商品のスペックだけを決めるのではなく、商品の世界観やどのように世の中に役立つかを企画するのが商品企画の仕事です。

企画した商品の成功が会社の成功も意味しますから、それだけ責任も重くやりがいのある仕事と言えるでしょう。花形な仕事ですが大変な仕事なのです。

広告宣伝は消費者へのメッセージを企画する

広告宣伝はTVCMを考えたり、雑誌への掲載、WEB広告などペイドメディア全般を扱う部署です。ペイドメディアとはお金を払って情報を流してもらうメディア全般の事です。

テレビや新聞、雑誌、WEBなどのメディア枠をお金を払って買いつけ、自社の商品やサービスを流してもらう仕事です。

もちろん、ただ流してもらうだけではなく、どんなクリエイティブにするか、どんな表現が消費者に刺さるのかといったものも企画立案します。

有名なのはキャッチコピーですよね。

インパクトのあるキャッチコピーでその商品やサービスの認知度を一気に上げるのを狙います。「とてもおいしいチョコレート」よりも「バリ、アマ、ニガチョコ」の方がインパクトがあるし、商品特性を表現できています。

このようなキャッチコピーを考え、絵はどうするのか、キャストは誰が良いのかを検討していきます。そうして出来たクリエイティブをどのメディアを使って流した方が効果的か観測したり、いつ流すのかといったスケジューリングで最大効果を目指します。

このように、消費者を動かす強いメッセージを企画するのが広告宣伝企画であり、ある意味、商品企画よりも花形な仕事ではないでしょうか。

マーケティングはプロセスを企画する

企画の中で、一番広い意味をもつのがマーケティングです。というのも、マーケティングという概念は市場調査、開発、売り方、顧客コミュニケーションすべてを内包しているからです。

商品企画との主な違いは、マーケティングの方がより上位概念であり、仕事においても上位概念から担当します。主な違いはマーケティングは販売のやり方まで提案します。

商品企画はあくまで商品周りの事を企画します。商品のコンセプトであったり、商品のスペックであったりと、商品を構成する要素を組み立てていくイメージです。

一方、マーケティングは市場調査を行い、世の中の動向を見極めながら商品であったりサービスが成功するための要因を探り当てます。その要因を仮説とし、検証を重ねて成功に導くためのプロセスを企画するのがマーケティングとなります。

つまり、商品サービスが成功するための要因を探り当て、成功のプロセスを企画することがマーケティングの仕事と言えます。

マーケティングと一言で言っても非常に奥が深いため、ここでは説明しきれませんが、開発から販売までに至る全てのプロセスを担うのがマーケティングとなります。

広報・PRは社会とのコミュニケーションを企画する

広報はあまり理解されない仕事の一つですが、社会とのコミュニケーションにおいて無くてはならない仕事の一つです。

名前が広報とついているので、広告と間違われやすく、広報と広告が兼務の会社もあるぐらい混合してしまっているのが現実です。

広報・PRの仕事を一言で言うとするならば、社会との企業を繋ぐための橋渡しをする仕事となります。つまり、会社の業績であったり、取り組み、商品情報などを企業目線ではなく、社会的目線で正しく世の中に理解してもらうための仕事となります。

少し具体例を出してみましょう。

最近よく見るTwitterの公式アカウントなどは広報の仕事です。会社の取り組みをTwitterを通して世の中に発信しています。

同じTwitterでも、タイムラインに流れてくる広告は広告宣伝の仕事です。Twitterの広告枠に出稿し、新規顧客を獲得したり認知を向上させることが目的です。

要は一方的なコミュニケーションを企画するのが広告宣伝であり、自社と社会の繋がりを企画するのが広報ということになります。

主な仕事はメディア対応、社内広報、危機管理が上げられます。このように、広報とは企業と社会との窓口になる仕事のことです。

すごく奥の深い広報ですが、会社の情報をいかにニュースにするかといった企画を沢山作らなければなりません。また、発信する情報は会社の公式情報となるので、責任も重大です。しかし、会社の窓口となるので、やりがいとしては十分です。メディアとの接点も持てるのでとても充実した仕事と言えるでしょう。

事業企画は事業自体を企画する

だいぶと重い企画になってきました。事業企画とは事業そのものを考える企画業務です。事業というのは継続しなくては意味がありません。

この継続できる仕組みを戦略を持って考えるのが事業企画の仕事です。

一つの部署だけで考えるのではなく、会社全体として、売上・収益の管理や、社員のモチベーション管理など商品だけじゃない企画をたくさんしなければなりません。

事業企画は事業自体を企画することですので、3年後、5年後の予算組、将来の展望予測など、企画力だけではなく数字管理能力も問われることになります。

事業企画の仕事は若いうちからできるものではありません。何年も務めてその業界の仕組みが見えてきて初めて出来る仕事だと言えます。

つまり、将来的に事業として継続できるかを企画することが事業企画の仕事であり、そのためにはその事業全体を俯瞰的に見ることのできる客観性が必要です。

やりがいはめちゃくちゃあると言っても良いでしょう。ただし、事業の責任者となりますので、その事業の成功は事業企画が担っているといっても過言ではありません。

経営企画は会社全体を企画する

会社の社長の右腕として君臨する経営企画。その企画内容は多岐に渡りますが、一番重要な経営企画の仕事は「中長期経営計画の策定」ではないでしょうか。

3年~5年後の会社の物差しを作る仕事となります。物差しを作るわけですから、この内容で会社の方向性が決まるといっても過言ではない仕事になります。

大体の指針は社長とか役員から伝えられるのですが、時には自分から企画することもあります。世の中のトレンドの動きを察知し、会社へ新規ビジネスの提案をしてみてり、逆に撤退の判断を行ったり、責任重大な仕事が目白押しです。

つまり、会社のビジョンやミッションに従い、人事戦略や営業戦略、マーケティング戦略などの大まかな指針を社長と一緒になって企画する仕事ということです。

このため、会社の数字であったり、法律、マーケティング分野など様々な知識が必要になります。まさに会社の企画を行っているわけです。

中小企業の経営企画は社長が兼ねている事が多いですが、ある程度の規模(100名以上)になってくると、経営企画を置く会社が多いようです。

全体最適を俯瞰的に見る部署になりますので、やりがいにおいては最高クラスです。

各企画職の業務範囲と適性企画職

もう少し分かりやすくするために、各企画職の仕事範囲を見てみたいと思います。あくまで概念的なイメージですので参考程度に見てください。

現場で実行よりなのは、営業企画、販促企画、商品企画、広告宣伝企画です。経営寄りになってくると、広報・PR企画、事業企画と続きます。

しかし、マーケティングは広いですね!

広く浅くもしくは広く深く行うのがマーケティングです。これだけの業務を把握して、全体最適を図る部署でもありますので、このぐらいの知識は必要なのです。逆に言えば、どの部署の人でもマーケティングの知識は必須であるということが分かります。

少し例外が経営企画です。事業企画と被る部分もありますが、かなり経営より。社長の参謀と言われる経営企画ですから、会社全体の方向性を決めていきます。

ざくっとした各企画職の業務範囲ですが、なんとなくイメージが掴めてたのではないでしょうか。また、右のレイヤーに行けばいくほど役職が上がっていきます。

まずは現場の左下から入って、右に向かって役職が上がっていきつつ、上のレイヤーめがけて経営層になっていくのです。

あなたの適性は見つかりましたか?それでは、もう少し深く企画職を見ていきます。

企画職の平均年収

それでは気になる各企画職の平均年収を見ていきます。企画職は他の職種と比べ年収は高い傾向があります。イノベーションを作る企画ですから、高いのもうなずけます。給与データは天職会議さんを参考にしました。

営業企画&販促企画の平均年収

  • 全世代平均:501万円
  • 20代前半:425万円
  • 20代後半:444万円
  • 30代全体:541万円
  • 40代以上:616万円

営業系は若いうちからでもがっつりと年収があることです。逆に言えば、経験を重ねてもそれほど年収は増えません。営業系でインセンティブ報酬がある会社であれば、それこそ数千万円も夢ではありませんので、営業を極めると天井知らずに稼げたりもします。

商品企画の平均年収

  • 全世代平均:474万円
  • 20代前半:312万円
  • 20代後半:401万円
  • 30代全体:533万円
  • 40代以上:636万円

営業と比べると若いころは給与が低いですが、経験を積むことによって年収が高くなります。また、年齢と共に年収が上がっていくので、成長している感は大きいです。特にインセンティブを設定している会社も少ないので、がっつり稼ぎたい場合には向いてないかもしれません。

広告・宣伝の平均年収

  • 全世代平均:477万円
  • 20代前半:366万円
  • 20代後半:431万円
  • 30代全体:531万円
  • 40代以上:609万円

広告宣伝も商品企画と同じような年収です。年収よりもメディアが好きな人はとても楽しい仕事です。メディアとの接点を一番もてる職種でもありますので、楽しみながら仕事をしたい人にとってはまさに天職ではないでしょうか。

マーケティングの平均年収

  • 全世代平均:659万円
  • 20代前半:372万円
  • 20代後半:497万円
  • 30代:589万円
  • 40代以上:898万円

さすがマーケティングです。業務の範囲が広く、会社のブレインとなって動くため、年収は総じて高めです。40代以上でほぼ900万を狙える職業ですので、マーケターは憧れの職業でもあります。最終はマーケターになってすべてをコントロールするのも楽しいかもしれません。

広報・PRの平均年収

  • 全世代平均:493万円
  • 20代前半:270万円
  • 20代後半:415万円
  • 30代全体:487万円
  • 40代以上:772万円

広報・PRは若いころは全然もらえません。逆に経験を積むと、それだけ経営層に近くなるのが広報職です。このように、スロースターターなのが広報職です。こちらも記者やメディアとの接点が多い仕事ですので、とてもやりがいのある仕事です。長年続けていくことで、人脈も増えるため最終的に独立することもできる職業です。昨今PRの重要性が見直されてきていますので、将来を考えてトライするのはありだと思います。

事業企画の平均年収

  • 全世代平均:626万円
  • 20代前半:387万円
  • 20代後半:500万円
  • 30代全体:665万円
  • 40代以上:830万円

事業企画はやっぱり高給取りです。新規ビジネスの立案や開発を担う企画を行うため、リアルな意味でイノベーションを求められている結果でもあります。新規ビジネス開発はそれだけ責任も重いため、年収に比例しているかと言われればそうじゃないと思います。

経営企画の平均年収

  • 全世代平均:574万円
  • 20代前半:422万円
  • 20代後半:476万円
  • 30代全体:636万円
  • 40代以上:779万円

経営企画の年収は最初から高く、後半になると800万円近くは確実にもらえるようになります。社長の側近の立場ですので、会社全体を見ながら社長にアドバイスをしていく仕事がメイン主な業務です。いきなり20代から経営企画室になるのは難しく、たいていは何かの仕事に就いてから経営企画に異動になるパターンが多いようです。

経営に近づくほど年収が高い

お気づきの方もいらっしゃると思いますが、先ほどの企画職の業務範囲の図にて、経営に近ければ近いほど最終の年収は高くなる傾向があります。事業企画や経営企画、全体の最適化を図るマーケティングなどの企画職が年収が高くなるのはこのためです。

やはり経営目線になることが年収を上げる要因になるようですので、キャリアパスとして、より経営に近い仕事に就くことを目標とするのも良いのではないでしょうか。

企画職に文系や理系でそこまで違いは無い

商品企画において理系が必須な業界はありますが、概ね文系でも問題はないと考えます。理系に特化していると言えば、薬品関係の商品企画であったり、ばりばり工業メーカーの商品企画だったりは理系の方が有利なのは間違いありません。

しかし、マーケティングの分野になると文系になるので、事業企画や経営企画は文系の人がほとんどですが、業務で理系の知識が必要になることは多々あります。例えば統計学であったり、多変量回帰分析などの分析手法は数学の分野ですので、文系であっても少し学ばれた方が良いと思います。

このように企画職は経営学、商学といった文系分野出身の方も多く、それほど理系や文系は気にしなくていい業種なのではないでしょうか。

ちなみに僕も文系です。この年になって一生懸命数学勉強しています。。。

企画職に資格は必要か

これは正直必要ありません。無くても何とかなります。企画職は士業ではありませんので、無くてもまったく問題なく進めることができますが、やっぱり箔をつけるために取っておいた方が良い資格はあります。

営業企画で役立つ資格

  • 営業士
  • 販売士
  • ファイナンシャルプランナー

あまり営業で資格というのは聞かないのですが、上記の資格を学ぶことで、基本的な営業知識が身に着きます。営業士は営業管理業務を含むマネジメント全般にまで知識が広がるため、勉強するには意味がある資格です。販売士に至ってはどちらかというとマーチャンダイジングよりの、小売りに関する知識が手に入ります。商品の流通などを学ぶためにはとっても良い教材になりますので目を通してみてはいかがでしょうか。

最後のファイナンシャルプランナーは国家資格です。これを持っておくと信頼度が格段に上がります。営業企画を行う上で、ファイナンスに理解があるということは、それだけお客様の安心に繋がりますので、一度トライしてみても良いでしょう。でも難しいです。

商品企画で役立つ資格

  • 商品プランナー資格

商品企画にも資格は特にありません。商品プランナ―資格というものがありますが、この資格を取るぐらいなら、自身で働く業界の資格を取った方が学びは得られます。

例えば、化粧品業界であれば「化粧品検定」の方が、わざわざ商品プランナー資格を取るよりも業界受けはしそうな感じです。商品企画もどれだけ新鮮なアイデアに触れるかが大切になってきますので、資格よりもセンスを磨くようにしたいものです。

販売企画で役立つ資格

  • プロモーショナル・マーケター資格

プロモーショナルマーケター資格というものがあります。これはプロモーションにおける媒体の知識や販促に使えるツールなどを学べる資格となります。実際に販促を行う上で、このようなツールや媒体の知識は必須であり、知っている知らないでは雲泥の差があります。

このような知識を体系的に学べるのがプロモーショナル・マーケター資格になります。初めて販促企画の世界に触れるのであれば体系的に学べるのでお勧めの資格です。

印刷物の知識、WEBメディアについても詳しく紹介されていますので、一度参考にされてはいかがでしょうか。

広告宣伝・マーケティングで役立つ資格

  • マーケティング検定
  • ブランドマネージャー検定

広告宣伝やマーケティングの分野はこれぞといった資格が無いので、あとはひたすら本やセミナーなどで学びましょう。あえて言うとするならば、マーケティングの基本的な学びが得られるので、この辺りを押さえて置けば問題ないかと思います。実際、資格と言うよりは最新の情報に触れることの方が何倍も大切です。

また、OA系のスキルは大いに役立ちます。オフィスはもちろんのこと、パワーポイントやイラストレーターなどのツールが使いこなせると表現力が格段にあがりますので、是非マスターしておきたいスキルの一つです。資格の勉強よりも先に学ぶのをお勧めします。

広報・PRで役立つ資格

  • PRプランナー資格

PR業界唯一認知されている資格です。公益社団法人 日本パブリックリレーションズ協会の認定資格であり、広報についての知識およびスキルを習得することを目的としています。広報と広告がごっちゃになっている人はぜひ受けていただきたい資格でもあります。

広報の世界と広告の世界の違いにきっと驚かれるはずです。僕はどちらかというと、広報脳なので広告よりもこちらをお勧めしたりします。3次試験まであり、3次試験全てをクリアするとPRプランナーとして名乗ることができます。

事業企画・経営企画で箔を付ける資格

  • 中小企業診断士
  • MBA(経営学修士)

鉄板な資格です。この辺りを持っていると、経営に明るいのは間違いありませんので、経営企画・事業企画として任せられることもあります。ただ、この辺りは非常に難しく、本気の人でないと取るのは難しいと思います。

両方とも企画の仕事をするというよりは、独立してコンサルタントなどを開業できるレベルのものですので、本気な人は目指しましょう!

企画職に向いている人

企画職に向いている人はずばり「考えるて伝えることが好きな人」です。例えばこんな人が該当します。それぞれ見てみましょう。

  • 本を読むのが好き
  • 新しい事が好き
  • 人と話すのが好き
  • 自分のアイデアを人に伝えるのが得意
  • 世の中を変えたいと考えている

本を読むのが好き

本好きはインプットをかなりします。テレビを見るのが好きと本が好きはまったくの別物です。というのも、本はイメージ力がないと読めないからです。テレビなどの映像だと、情報量が多いのは間違いありませんが、イメージが固定されてしまいがちです。

それが本だと、文字情報を映像情報に変換するプロセスを経る為、脳のシナプスが積極的につながっていき、良いアイデアが出るようになっていきます。

このように、本を読むだけでインプットが増え、さらには頭のイメージ力が向上するわけです。映像化メディアよりも先に本を読むことをお勧めします。本が好きな人は企画職において重要なことなのです。

新しい事が好き

新し物好きはきっと企画職に向いています。というのも企画自体世に出てしまうともう古いものなのです。この鮮度をいかに保つかが企画職には求めらるわけです。

また見ているだけではなく、実際に体験することで何十倍ものインプットが得られます。Twitterなんか流行っているねだけでは分からないこともたくさんあり、実際に使って初めて、ユーザーの気持ちになれるのです。

特にWEBメディアは情報の回転が速く、鮮度を保つためには常に情報をキャッチするアンテナを張っておかなければなりません。元々新しい事が好きな人は企画職の才能があると言えます。

人と話すのが好き

人と話すためには、一旦頭の整理をしないと話すことができません。また、話すという行為によって、ますます頭の中は最適化されていきます。このアウトプットに変えることがとても重要になります。

結局どんないいアイデアがでても、アウトプットしなければ意味がありません。また言葉は現実になる力を持っています。その夢をかなえたいのであれば、100人に話をした方が良いと言われるぐらい話すことは大切なのです。

この点、人に話すのが苦じゃない人は、企画職においても十分な成功が見込まれます。相手を巻き込む力が企画職には必要だからです。

自分のアイデアを人に伝えるのが得意

話すと似ていますが、アイデアを伝えることと話すことはちょっと違います。話すのはただ話せば良いのですが、アイデアを伝えるのは並大抵の努力じゃ伝わりません。

特にアイデアは概念的な物が多く、全く新しい概念を人に伝えるのって苦労しませんか?抽象的であればあるほど、共通の認識を持ってもらうことは難しくなります。

その点、アイデアを伝えることがもうできている人は、最後のアウトプット段階で十分な能力があるのではないでしょうか。

世の中を変えたいと考えている

マインド的な話ですが、企画職は理解されない事も多く、志が無いと続きません。経営企画などの部署においては、それこそ計画が3年では早い方で、10年計画の案件もあります。

そのような状況ですので、社内の理解を得ることがなかなかに骨の折れることなのです。この状態を克服するためにはただ一つ「世の中を変えてやる」という志の他なりません。

自分を変える、周りを変える、会社を変える、世の中を変えると考えている人にとって企画職は天職そのものです。そのように考えている人は、是非ぜひ企画職を目指してみて下さい。

企画職に向いていない人

今度は逆に向いていない人をご紹介します。向いている人の逆は当然ですが、次のような人は企画職を続けるのは難しいでしょう。

  • 結果がすぐに欲しい人
  • 決められた仕事をするのが好きな人
  • ロジカルに考えらえない人
  • 今の環境に満足している人
  • 夢を語れない人

結果がすぐに欲しい人

結果がすぐに欲しくても、企画職は中々結果がでません。年単位のオーダーが当たり前ですので、結果が分かるのは2年後なんてこともザラにあります。商品企画一つとっても、商品企画をするのに3ヶ月、開発に6ヶ月、その他もろもろで1年ぐらいはかかります。そして、結果がでるのも1年後です。

すぐに結果が欲しい人にとっては非常にイライラする仕事なのは間違いありません。そういう場合は、営業企画ではなく営業など売上がすぐみ見える職種が向いていると思います。

決められた仕事をするのが好きな人

コツコツと決められた仕事が好きな人はきっと企画職には向いていません。というのも、企画職は決められたルーティンワークがそれほど無いからです。たしかに、商品開発フェーズなどになると、ある程度決まった仕事はあるのですが、企画フェーズだと調査方法も違えばモノも違ったりしてルーティンワークが組みにくくなります。

普通のデスクワークを期待して企画職に就くと想像よりも過酷ですので、避ける方が得策です。決められた範囲が大きく、裁量も大きいですので、自由に仕事をしたい人には向いています。

ロジカルに考えらえない人

企画はロジカルシンキングが基本になります。話の最初と終わりの整合性が取れていないと、相手に理解されないばかりではなく、現場を混乱させてしまう原因にもなりかねません。

ロジカルシンキングは鍛えることができますので、もしロジカルシンキングが苦手でも企画職にトライしてみたいと思われるようであれば、チャレンジすると良いでしょう。

このブログでもロジカルシンキングの記事がありますので、そちらも参考にしていただければと思います。

関連記事:ロジカルシンキングとは|演繹法と帰納法をマスターして説得力のある会話をしよう

今の環境に満足している人

企画の根本は問題解決です。この問題意識がとても重要な概念になります。つまり、問題自体を認識しないと解決策なんて出てこないわけであり、今の環境に満足している人は、問題意識が無いのが企画職に向いていない理由となります。

例えばお客さんの問題をヒアリングする能力、今目の前の問題に対する本質を見抜く力などは、環境によって鍛えらえます。

毎日少しでもよく使用と問題意識をもって生活している人は、それだけ問題意識の能力が鍛えられているといっても過言ではありません。このように、今の環境に満足しているようであれば、そのままの仕事を続けた方が無難ではないでしょうか。

夢(ヴィジョン)を語れない人

企画職は夢を語る仕事です。その夢を実現するために思考錯誤して企画を練るのです。さらに、夢が無いとどんないいアイデアであっても、相手を説得するなんてことはできません。それだけ夢は大切な概念なのです。

例えば売上至上主義など、売上ばかりに走る人がいますが、そのような人は企画職に向いていないと断言しましょう。たしかに売上は大切ですが、それ以上に社会貢献であったり、良い世界にするための行動はもっと大切です。

ヴィジョンは夢の共有です。それによって多くのファンを獲得し周りを巻き込む力になるのです。このように、売上ばかりに走り、ヴィジョンを語れない人は企画職には向いていないと言えます。

関連記事:売上至上主義が会社を潰す|これからの会社はブランディングが必須条件

企業が企画職に求めることはマーケティングとイノベーション

企業が企画職に求めていることは職種によっても違いますが、大枠では次の一言に限ります。それは「マーケティングとイノベーション」です。

マネジメントで有名なドラッカーはこのように言っています。

企業の目的が顧客の創造であることから、企業には2つの基本的な機能が存在することになる。すなわち、マーケティングとイノベーションである

マーケティングの理想は「販売を無くすこと」です。つまり、ユーザーが気持ちよく商品を買ってもらえる環境作りに他なりません。

一方、イノベーションは「新しい満足を生み出すこと」を意味します。企画職によって、新しい価値を生み出し市場ないし顧客を創造するわけです。

実はこの二つ相反する存在です。マーケティングによって顧客に認知された商品をイノベーションによって破壊するわけです。この二つの組み合わせをバランスよく保ち、企業を常に新鮮な状態で活動できるようにする仕事が企画職なのです。

企業はよく生き物に例えらえます。創造と破壊がうまく繰り返されないと、新しいイノベーターによって環境はガラリと変わり、ガラパゴス状態になりしまいには潰れてしまうことだってあり得る話です。

どんな”企画”にしても、寿命があります。それを踏まえ、新しい価値観を創造していくことが、企業が企画職に求めている事ではないでしょうか。

企画職に求められるスキル

企画職には様々なスキルが求められますが、実際にどのようなスキルが必要なのか見てみます。

企画力(問題発見力+問題解決力)

これが無いと始まりません。企画力です。しかし企画力と一言でいっても分かりにくいので簡単に説明をします。企画力とは総合力です。分解すると物事の問題を発見する能力とそれを解決に導く能力を複合したものが企画力です。

問題発見力 + 問題解決力 = 企画力

こんなイメージが一番分かりやすいかと。何事も問題定義をしないと始まらないのが企画の仕事ですので、この二つの能力は日々鍛えておくことが必要です。

関連記事:企画力を身に付けるためのお手軽3種のトレーニング法|マーケティング能力の向上

イメージ力(図にする力)

例えば2×2のマトリクスなどは良く使う図の一つです。X軸に年齢、Y軸に高級志向などをプロットし、ブランドのポジション図を書いたりするアレです。

ビジネスを図で表したり、分かりやすく図解することで頭の中が整理でき、相手との意思共通もスムーズになりますので、この手の能力はあるに越したことがありません。

文書力

文書力は必須です。どんな事を説明するにしても、文書として意味が通じるものでないと意味がありません。こちらはひたすら訓練することで得ることができますので、訓練あるのみです。ちなみにブログを始めると格段に文書力が上がりますのでお勧めです。

構成力

効果的な順番で、適切な表現であったり、見せ方を構築する力です。プレゼンテーションで文字が多い人を見かけたり、いらない情報をたくさん書く人は見ますが、あれでは伝わるものも伝わりません。Appleのスティーブジョブスは、どんなにたくさんの新機能があったとしても、プレゼンテーションの場では3つまでに制限していたそうです。必要と必要じゃない情報を取捨選択する力もこの構成力に入ります。

コミュニケーション力

よくコミュニケーション力と言いますが、本来の意味は物事を正しく伝える力です。楽しく話せることは必要ありません。面白いのに越したことはありませんが、面白さを重視するあまり、本来伝えたい内容が伝わらないようであれば、コミュニケーション力が高いとは言えません。

言いたいことをきちんと伝える能力が企画職には必要なのです。

また、相手の事をしっかり理解することもコミュニケーション力に分類されます。お客さんであったり、社内の人であったり、これらが上手く機能していないと、企画を立てるための問題定義が間違ったものになってしまいかねません。

OAスキル

資格の所でも書きましたが、OAスキルは必須です。最終的なアウトプットを行う際、適切な形で提出できるよう、ある程度のOAスキルないしはパソコンに関する知識はあった方が良いです。

プレゼンを行うのに、パソコンとモニターを繋げられないなんてことになったら本末転倒です。そのため、基本的なOAスキルは身に着けるようにしましょう。

とりあえずこのぐらいの能力があれば企画職としては十分に機能すると思います。それぞれ全部を完璧にできる必要はありませんが、企画書などに落とし込む作業が必ずどこかでやってきますので、あると仕事が捗ります。無いなら社内にブレインを探すのも一つの手です。

プレゼンテーション力

プレゼンテーションスキルもあればあるほど良いです。最終アウトプットはプレゼンテーションです。社内の合意を取れるかどうかはすべてプレゼンにかかっています。このプレゼンが上手くなると、企画決定率も上がりますので、企画職としては是非押さえて置きたいところ。

プレゼンが苦手と言う人もいますが、ロジカルに話が出来ればそれほど苦になりません。まずは頭の中を整理することがプレゼン力を養うことにもなります。

関連記事:プレゼン発表で絶対に失敗しない感動プレゼンのコツ8テクニックとは

企画職のやりがい

企画職は非常にやりがいのある仕事です。こんなにやりがいのある仕事はめったにありません。では、どんなところにやりがいを感じるのか見ていきたいと思います。

自分の商品が世の中にでた時

やりがいを感じると共に責任感も感じます。新商品が出ると自分の子供のようなので、ついついいろんな人に話したり、わざと店舗にいってこれ俺の作った商品なんだよねーなんて言いたくなります。しかし、ここからが本番。ヒットしなかったら、終売になったらどうしようといった不安がのしかかってきます。

しかし、出た瞬間はそんなこと考えずに素直にやりがいを感じることができますので、企画職の醍醐味と言ってもいいでしょう。

お客様に良いねと言ってもらえた時

これも素直にうれしいですよね。自分が手塩をかけて考えたアイデアが実り、さらには評価までされちゃった状態です。商品企画だけではなく、例えば営業企画だって、〇〇さんと一緒に仕事ができて良かったと言われるのは何物にも代えがたい喜びがあるはず。

事業企画や経営企画でいても、例えば社員からありがとうの声とか聴けちゃうと結構うれしいものです。

世の中を動かしている気になれる

特に戦略を立ててる時、この気分が味わえます。裏方で世界を動かしているようなそんな気分です。実際に広報戦略だとかブランディングにおいては、世界を動かすことを前提に考えたりします。社会貢献を掲げて世界が賛同してくれたりしたら、何かすごくうれしくないですか?

世の中が期待通りの動きをしたとき、なんだか全能感に浸れます。笑

メディアと直接関われる

メディア側の人間は置いておいて、メーカーなどで企画に携わっていると、それなりのメディアの人と知り合えたりします。テレビの人とか、雑誌の人とか。広告を担う部署の人はメディアとのおつきあいも大事な仕事であり、窓口でもありますので、メディアに出させてもらったりしちゃうこともあるかもしれません。

 

他にもたくさんやりがいはあると思いますが、企画職独特のやりがいについてでした。やっぱりゼロから何かを生み出すことって、しんどいですけど、大きなやりがいですよね!

企画職の大変なところ

ざっと見てきた企画職ですが、企画職の大変な所を上げて見ました。

インプットとアウトプットが大変

企画職は抽象的な物をアウトプットする必要があるため、非常に大変です。疲れます。特に日本で育った私たちはあまりアウトプットの練習をしていません。

具体的なアウトプットすらしんどいのに、抽象的な物を具体的な物としてイメージに書きだすのは至難の業です。だって企画とは頭の中を整理して相手に伝えることが主な仕事です。

相手に伝わらない企画だったり企画書は全く意味の無いものなのです。

何も考えずに手を動かすだけで出来るような生易しい仕事ではないのは確かです。それに、良質なアウトプットの根源は良質なインプットが必要です。考えるだけではいいアイデアは出てきません。

まずはたくさんのインプット、そして抽象的なものを具体的なものに変える変換能力が試されるのが企画職なのです。

この為、一つの企画が出来上がったときの充実感は半端ありません。

だって、自分で考えたアイデアやビジネスが具現化して世の中の役に立つんです。

これってすごい事だと思いませんか?でも疲れます。ホント。

周りの理解が進まない

営業系であればまだ理解されるのですが、上のレイヤーになればなるほど理解は進みません。特に広報だったり、経営企画、事業企画といった職種は理解してもらうのに時間がかかります。

やはり新しい企画で既存の概念に無ければないほど理解は遠いため、どのようにして周りに理解してもらうかも企画職に求められる資質の一つです。

固定概念を壊すが大変

企画職にアイデアは命です。アイデアが出ないなんて日常です。アイデアの出し方はたくさんあるのですが、どうも固定概念にとらわれてしまいます。

この固定概念を壊すことが非常に難しいのです。普段僕たちの生活している中は常識だらけであり、これを壊すのです。並大抵の努力では成されない事は分かると思います。固定概念を壊すためのノウハウについても、別途記事にしていますので、そちらもご参考ください。

関連記事:発想力がない人必見|発想力を高める為の超簡単たった一つの強化方法

企画職の将来性

企画職は基本的に0から1を生み出す職業だと考えています。この分野はまだまだAIの苦手分野であり、人が勝てる数少ない領域です。

将来性という意味では間違いなく需要は今後増えていくでしょう。アイデアを出す部門ということだけあって、アイデアを出す人間。作業をするロボット(AI)みたいな世の中になっていくのではないでしょうか。

簡単にですが、それぞれの企画職についての将来性を考えてみます。

営業企画の将来性

営業企画職は無くなることはまずありません。お客さんの所へ出向き、要望を聞くだけではなく、顧客の隠れたインサイトを発見する仕事だからです。

この手のインサイトを発掘することはまだまだAIには難しい分野であり、突然のひらめきであったり、点と点が繋がる瞬間は人間の方が高度です。

また、営業は人と人との繋がりを大切にします。人だからこそ仕事を頼みたいニーズは必ずあるはずですので、無くなることはまずないでしょう。というか、一番需要のある業種だったりします。

販促企画の将来性

販促とは商品を売るイベントやキャンペーンを主に企画するセクションです。今後のキャンペーンなどはよりWEBに向かっていくと言われており、そういった意味においても人と人との繋がりが今まで以上に重要視されるようになってきました。

WEBは販促の世界でWEBを取り入れないことは無いと言ってもいいぐらい主要なメディアの一つですので、この辺りの販促企画は需要が満載です。

デジタルマーケティングと呼ばれる分野がここに入ります。デジタルマーケティングも広い意味で使われますが、売上へ直接貢献するデジタルマーケティングはすべて販促の分野です。

その意味でも、販促企画の需要はこれからも増えていくと考えます。

商品企画の将来性

商品企画についてもまず無くなることはないでしょう。何故かと言えば、人間が使う商品である限り、人が企画した方が消費者の気持ちが分かるからです。

商品企画は最大効率を追求する仕事ではありません。人にとって使いやすさだったり、不便であろうとも、そこに情緒があれば商品として成立します。このように、人の価値観にマッチした商品を作るために商品企画の需要はまだまだ続くと予測できます。

広告宣伝の将来性

どちらかというと、今まではマスの広告が主でしたが、これからは販促と同様WEBの世界が主軸となっていきます。WEBの中でどのような広告をすると、認知度が上がるのか、どうやったら会員が増やせるのかなどを考えていく部門となりますので、販促企画と同様、形を変えて残っていく仕事でしょう。

SNSなどの広告が目立つようになってきましたので、今後はそちらの方に力を入れることで、より需要が増してきます。引っ張りだこになる広告宣伝マンになるためにも、デジタルメディアは避けて通れないでしょう。しかし、デジタルメディアを攻略するとそれこそ将来性は抜群になります。

関連記事:Webマーケティング業界の将来性は明るい!仕事内容と資格は何があるの?

マーケティングの将来性

いつの時代でもどんな時代でも必要な仕事です。マーケティングは商品作りやブランディングにおける最高責任者でもある仕事です。

市場調査、企画開発、販売手法まですべてを網羅する必要のあるマーケティングは、これからも引っ張りだこなのは間違いありません。ちなみに、デジタルが得意なマーケターの需要は右肩上がりに上がってきています。というのも、デジタルネイティブな世代は20代です。しかし20代ではまだまだ経験が足りません。かといって、ばりばりの経験者である40代は逆にデジタルに強くなかったりして、両方を兼ね備えた人材が不足しているのです。

この分野での知識を深めることで、間違いなく将来性はあると断言できます。

関連記事:デジタルマーケティングが人材不足な理由と業界の今後について

広報・PRの将来性

広報はよりデジタルな領域に入ってきています。メディアへプレスリリースをFAXするだけの仕事じゃなくなりました。特にSNS公式と呼ばれるTwitterやInstagramのアカウントなどは、企業とユーザーとのコミュニケーションに外せないメディアとなってきました。

広報もデジタルの時代です。デジタルと広報の知識を兼ね備えたデジタル広報が昨今叫ばれています。圧倒的に情報の拡散スピードが速くなりつつある今、どのようにコミュニケーションしていくのか、さらには炎上しないための危機管理など広報の仕事は増えてきています。

デジタル広報を武器にするのであれば、いくらでも将来性はあるものと思われます。

関連記事:Twitterがデジタル広報(PR)の最重要メディアである5つの理由とは

事業企画の将来性

事業企画を任されるようになるレベルであれば、基本的にマーケティング全般を熟知している人ではないでしょうか。事業企画ができるということはすでにビジネスを立ち上げるノウハウを持っている人です。将来性なんて心配しなくても大丈夫です。

これまで培った人脈や能力でいくらでも仕事を作ることができる人たちです。将来性は全く心配せずに良い事業を立案してください。

経営企画の将来性

経営企画は会社を企画する仕事です。これは数々の戦略を立案し実行することでもあります。元々仕事自体に専門性があり、ある程度のビジネス知識を持たないと慣れない職種でもありますので、将来性という意味においては、すでに将来を約束されているのではないでしょうか。

新規ビジネスを一から立案できるような人間はどこの組織でも欲しいものであり、きっと引く手あまたです。将来性は気にせずに良い会社を目指した企画を立案しましょう。

 

企画職が元々クリエイティブな分野ということもあり、企画という仕事はいつでも一定のニーズがあります。そのため、将来性については「何とかなる」で片付く問題ですので、安心して企画の道に進んでいくとよいでしょう。

企画職になるには

企画職にはこれといって資格などは必要ありませんが、花形の仕事であり競争率は高いのは間違いありません。新卒で希望の会社に入社して企画系の仕事をするのが一番早いと言えば早いです。しかし、新卒で企画の仕事に必ず就けるという保証はありませんので、新卒の場合は熱意で企画がやりたいと言い続けるしかありません。

中途の場合は事情が違い、基本的には経験者を優遇します。やりたいだけで入社するのは結構難しいですが、何度かトライして成功した人たちもいます。うちの会社でも未経験者を何名か採用した実績もありますので、ぜひチャレンジしてみてください。

新卒の場合

新卒の場合におすすめなのが、少し小さめの代理店を狙ってみてください。電通とか博報堂とかの大手よりも仕事の幅が広く、裁量もたくさんあるため、こと企画に関してはなんでもできる土壌があります。

中小企業だとそれこそ空前の売り手市場ですので、広告代理店系の中小にトライすることで、企画職の経験を積むことができます。その実績をもって、中途採用で行きたいところに行くというのも手です。また、代理店出身の方はメーカーとのお取引の中でヘッドハンティングされることもありますので、将来はメーカーで広告や商品企画といった仕事もできるかもしれません。

しかし、新卒切符は一枚しかありません。この手の決断は慎重にならざるを得ないと思いますが、本当に企画職になりたいのであれば、大手で企画職になる方が難しいと思います。

新卒の場合は企業で選ぶよりも職種で選ぶことをお勧めします。

中途採用の場合

中途採用の場合は基本的に経験者を優先して選びます。つまり経験が無いと転職が難しいのです。しかし、マーケティングなどの職種の場合は、ある程度学びで補うことができます。

このように、未経験の場合は、自身の経験がどこで企画と結びつくのかをはっきりさせ、何故企画職に就きたいのかをまとめておくようにしましょう。

関連記事:未経験から企画職に転職したい|マーケティングと商品企画の違いって分かりますか?

企画職と言っても、前述の通り様々な企画職があります。やりたい企画職が決まったら、今の仕事と関連付けることで、経験値を積みましょう。

企画職になるにはマーケティングの知識が必須

まずマーケティングの知識は必須です。業務範囲の図でもある通り、マーケティングはほぼ全てを網羅している職種になります。しかし、世の中にはマーケティングと名のつくものはたくさんあります。ぱっと考えるだけでこれだけあります。

  • ダイレクト・マーケティング
  • マス・マーケティング
  • WEBマーケティング
  • デジタルマーケティング
  • コンテンツマーケティング
  • サービスマーケティング
  • インフルエンサーマーケティング
  • SNSマーケティング

これだけマーケティングと付く名前のものがたくさんあるため、マーケティングをより分かりにくくしている気がします。しかし、これだけ多くのマーケティングの名前が付くものがあるということは、それだけマーケティングの意味が広いことも表しています。

それだけ企画職にとってはマーケティングは必須の知識であり、必ず学ばなければならない知識の一つだということです。

それでは、実際に何を学べば良いのでしょうか。○○マーケティングと付いたものは、手法であり、マーケティングの本質ではありません。どちらかというと、売り方、目立たせ方の戦術レベルの話が多いため基礎ではないようです。

企画職に就く前にはこれらの○○マーケティングではなく、マーケティング基礎を学んで下さい。「マーケティングの教科書」的な本がおすすめです。

より最新のマーケティングを知りたいのであれば、コトラーのマーケティングシリーズをおすすめします。今はマーケティング4.0の本が最新ですので、よりマーケティングの基礎を深めたいのであれば熟読してみてください。

すべての基礎であるマーケティングは、どこの業界でも応用が利きますので、将来的に企画職にならなかったとしても役立つのは間違いありません。

企画職とは

いかがだったでしょうか。ざっと僕が経験したことのある企画職を並べて見ましたが、企画職というだけで、こんなに多種多様な役割があります。

どのような企画職をやりたいかで入る企業も違えば、選ぶ職種が違ってきます。イメージ的に企画職というと商品企画のイメージが強いですが、商品企画よりも広報の方が面白いそうだと思った人もきっといるはずです。

まずは企画職の種類を知る事で、漠然と企画職をやりたいと考えるより、スマートな選択ができるようになったのではないでしょうか。

”企画職を希望”とばっくり考えずに、どんな企画職になりたいのかを考えて行動することで、その道へはずっと近づくはずです。

今回は長々と書かせていただきましたが、これが企画職全体の概要となります。細かいことまで書き始めると本がまるまま1冊分ぐらいは書けると思いますので、この記事はまとめとして、別途掲載していきますので、定期的にチェックしてみてください。

最後に一言。僕の考える企画職の定義です。

”企画職とは世の中の課題を見つけ解決策を企画することで世界をより良い未来にすること”

これを守ってこれからも企画を練っていきたいと思います。

こんなに長くなるとは思っていませんでしたが、企画職について全容はつかめたのであれば幸いです。最後まで読まれた方、本当にお疲れさまでした!