ブランドマネージャーになるには未来のゴール(ビジョン)がぶれない能力が必要
これは、当たり前ですよね。未来のゴールをしっかり持たないブランドマネージャーは必要ありません。 ゴールをもたないとそれに対する道筋が立てられません。論外です。
そして、ここで強く言いたいのは、決してぶれないこと。ゴールがぶれると、道筋もぶれます。 道筋がぶれるのでコントロールできなくなります。 でも、よくぶれます。ぶれまくります。私が経験した ぶれる要因は「売上」重視パターン が一番多かったです。
これは、ブランディング中はお金がたくさん必要で、ブランド単位でみると真っ赤状態です。 この赤を少しでも補てんしようとし、ついブランディング上で不必要な販売をしてしまうパターンです。
短期売上に固執してしまうと、それこそぶれまくるのでぐっと堪えて我慢してください。 また、会社にはなぜ我慢が必要かをしっかりと説明できるだけの資料を揃えてください。
ぶれないためには、ゴールを明確にし、スケジュールを立てるのが良いと思います。
そして、この短期のマイルストーンをいくつか用意し、小さなゴール(成功体験)を積み重ねると良いと思います。
5年後のゴールだけしかなかったら、何をしていいか分かりにくいので、3年、1年、半期、四半期程度のマイルストーンは持っておいて下さい。
2017/12/17 追記:ビジョンがなぜブランディングの成功に必要なのかも記事にしました。参考までに読んでいただければと思います。
ブランドマネージャーになるには他の人を巻き込み共感させる能力が必要
ブランディングなんて一人ではできません。様々な人の協力があって初めて成功させることができるのです。もしかしたら、ブランドを作るレベルであれば、一人でできちゃうかもしれませんが、そこからブランドを育てるフェーズに移ると、一人では追い付かなくなっちゃいます。
そこで、他の人を巻き込んでブランドを育てていくのですが、そこには同じゴールを夢見るメンバーが必要です。 先ほども言いましたが、それぞれがバラバラだとゴールもバラバラ、何よりコントロールができません。だから共感が必要なのです。
そして、共感させるためには、同じイメージを頭に描いてもらわなくてはなりません。
最初から同じイメージを持つ人たちがいるとラッキーですが、ほとんどがそうではないため説得して納得してもらい、さらにはイメージを共有できるようにするのです。
いわゆるプレゼン能力というか共感能力というか、何かしら他社を説得・納得させるためにあらゆる手段を講じましょう。 飲みに行くのでもいいですし、仕事上のアメを与えるのもいいかもしれません。
経験上、整合性・合理性をもってコミュニケーションを取ると、ほぼ理解はしてくれるようになりますが、共感となると必ず情熱が必要です。 人間は感情の動物なのです。
その為には、自分がどれだけ頑張っているかを見せることも重要でしょう。 あいつ、口ばっかりだなと思われないよう、行動力も伴うことが大切です。
2017/12/21 追記: プレゼンについての記事も書いています。参考までにそちらも読んでみてください。
ブランドマネージャーになるには今ある優位性・武器を理解する能力が必要
今のあなたの優位性はどういったものでしょうか。例えるなら、山の上に立っているのでしょうか。 それとも麓にいるのでしょうか。
これは商品のポジショニングだったり、差別化できる部分です。 いわばブランディングもといマーケティングは戦場と考えていただいた方が良いと思います。
ブランディングは戦場であれば、立ち位置は重要です。先ほども書きましたが、山の合戦を思い浮かべてください。山の頂点に陣取る方が優位です。弓矢も届くし、馬は駆け下るだけなので、勢いが付きます。相手の弓矢も届きにくい。そんな状態を可能な限り揃えてください。
まず立ち位置で優位に立つことが重要なのです。そして武器は何があるでしょうか。いくら山の上に陣取れたとしても、武器が素手では戦には負けてしまいます。歩兵が何人いて、騎馬隊が何人いて、弓があって、もしかしたら鉄砲もあるかもしれません。
このように、それぞれの特性を生かして戦を攻略していくのです。
孫子の兵法でもお馴染みですが、戦わずして勝つことが重要であり、負ける戦と分かれば戦わないという選択肢もありなのです。 この考え方でいくと、戦は準備が全てだということです。
ビジネスにおいても、準備9割、プレゼン1割と言われるぐらい、準備をしっかりすることです。
準備に必要なのは己を知る事です。 己をまず知り、優位なポジションに付く、そして、販促力や営業力などの武器を知ることで、後の戦いを勝負する前から決まっている状態までにするのです。
これはどちらかが抜けてても成功しないと考えます。優位性を持って持てるすべての手段を尽くすこと。 これがブランディングの成功への近道だと考えます。
ブランドマネージャーになるには仮説を立て検証する能力が必要
この振り返り、意外としていない人が多いと思います。なぜ振り返りをしないかというと、振り返る切り口が無いからです。
以前、私が体験したのは、通販関係の同梱物マーケティングを行いました。 これは、商品を買ったお客様の元に、商品と一緒に何かしらのカタログ・チラシを同梱して送付するというものです。
もちろん結果は芳しくなく、振り返りをしようにも何が悪かったか分からなかったのです。結果、媒体としてよくなかったねとか、チラシの訴求ポイントが悪かったねだったり、時期が悪いとか様々な憶測は浮かびましたが、どれもこれだというものに欠けたものでした。
結局は、商品が良くないよねということになって、終売になったりしたことも――。
これって、振り返る前に仮説を立ててなかったんです。だから、何が悪かったかが曖昧になりノウハウとして残らない状態でした。 仮説を立てていれば、このような事は起こらなく、仮に仮説が間違っていたとしても、振り返りはノウハウとして残っていたと思います。 商品も終売することはありませんでした。
仮説ってそこまで難しく考えなくていいと思います。弊社の商品はこのぐらいのターゲットが購入すると仮説をたて、それに合わせた媒体を選定。 そこでやってみて成功したら仮説が正しかったということになりますし、失敗だったら別のメディアを選ぶか、ターゲットを変えるかしたらいいだけの話です。
そして、少しずつターゲットに認知してもらい、ブランドを育てていく。
こんな良いサイクルを作るために、仮説を立て検証することが重要になってきます。
分析方法についても記事がありますのでご参考ください。
ブランドマネージャーになるには諦めない能力が必要
諦めるというのは様々な要因があると思いますが、出来る限り続けてください。 というのも、ブランディングはすぐに成るものではないのです。
時間をかけて認知していき、ユーザーの目に毎日触れることによって育成されていくのです。
ブランド発表で大々的にやったからって、すぐに認知はされません。 パイオニア的な人はすぐに飛びついてくれるかもしれませんが、コモディティ化するためには続けなければ意味がありません。
諦めることは簡単です。それよりも続けることの方が何倍も難しいというのはご承知の通りです。 そして諦めないためには、次のことを実践すると良いと思います。
- 小さなゴールをたくさん作る
- 仲間と一緒になって頑張る
- 説と現実とのギャップを楽しむ
それぞれ実践することで、驚くほど諦めなくてすむようになります。 小さな成功体験は人をやる気にさせます。仲間と一緒に頑張ることで励ましあえます。
仮説は間違えてて当たり前、そのギャップに気付くということは成長しているということ。 そのスリーステップを実践し、人として、そしてブランドマネージャーとして成長することを願っています。
ブランドマネージャーになるために必要な7つの能力とは(まとめ)
- ブランドマネージャーになるには:ブランドを世界観として捉えられる能力が必要
- ブランドマネージャーになるには:マネージメントをする能力が必要
- ブランドマネージャーになるには:未来のゴール(ビジョン)がぶれない能力が必要
- ブランドマネージャーになるには:他の人を巻き込み共感させる能力が必要
- ブランドマネージャーになるには:今ある優位性・武器を理解する能力が必要
- ブランドマネージャーになるには:仮説を立て検証する能力が必要
- ブランドマネージャーになるには:諦めない能力が必要
その他、高度な知識、例えば経理だったり財務だったりの知識はあればあるほど良いですが、基本的には上の項目を押さえておけばブランドマネージャーとしては成功すると考えています。
マネージャーなんて付いているので、その他に求められる条件は多いかもしれませんが、それもトライ&エラーで頑張っていきたいですね。
追記:ブランドマネージャー制度についての記事も書いています。ブランドマネージャーについて、より深く知ることができますので、よければお読みいただければと思います。
その他、ブランドマネージャーに必要な記事もあります。