仕事で役立つ分析力向上のために今すぐできる3つのトレーニング法とは

仕事

課題解決には分析が必要です。分析無くして企画や提案はまずできません。そんな分析力を向上する方法はたくさんありますが、僕が普段行っていてトレーニングになると感じた方法をご紹介します。マーケターとして、日頃から分析力を鍛えていきたいものです。

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分析力とはなにか

分析力とは、物事をできるだけシンプルな要素に分解し、成分や側面を明らかにすることです。あなたが店舗のオーナーだとして、具体的な例を上げてみましょう。

売上が1,200万円、前年比プラス20%になりました。これを分析してみましょう。まず、売上は何から構成されているか分けてみます。

  • 売上 = 顧客数 ✕ 顧客単価

まずは上記のような関係に分解できました。まだまだ分解できそうですよね。

  • 顧客数 = 新規顧客数 + 既存顧客数 ー 流出顧客数
  • 顧客単価 = 新商品単価 + 既存商品単価

このように、次々に物事を構成している要素に分解していきます。

分解していくと、ただ漠然と売上を上げたいと目標を立てるより、顧客数増加の方がより具体的な対策がでてきます。顧客数増加をピックアップしてみても、新規顧客を増やすのか、流出顧客を食い止めるのかで施策が変わってきます。

このように、計測可能な最小単位にすることは、目標を明らかにするだけではなく、戦略において非常に重要であることがわかります。

また、分析力を言い換えると、問題を明確にし、自身でコントロールできる事象に変換する力とも言えるのではないでしょうか。それでは、この分析力を鍛える方法をいくつか見ていきましょう。

立場を変えるトレーニング

立場とは自身の立ち位置のことです。

今回の例題である「売上」をお客様の立ち位置で見るとどうなるでしょうか?

  • 売上 = 買いたいと思うもの
  • 買いたいと思うもの = 利便性 ✕ デザイン性 ✕ ブランド力

こう考えてみると、売上の視点も全然変わってきますよね。

お客様の立場で考えてみると、商品の利便性をアピールした方がより欲しいと思われるかもしれませんし、デザイン性をアピールした方が良いかもしれません。まさにマーケティングの領域です。売上で考えると営業、顧客視点だとマーケティングになるわけです。

もう少し別の分解をしてみましょう。今度は店舗のバイヤー視点です。

  • 売上 = 店頭で目を引くもの
  • 店頭で目を引くもの = メディアへの露出数 ✕ 口コミ数 ✕ 割引率

上記のような式ができてしまいました。こうなると、メディア戦略口コミキャンペーンなど様々な施策を考えることができます。このように、自分の立場だけではなく、顧客流通と立場を変えることによって「売上」一つとってみても、こんなにも切り口があるんだとわかります。

つまり、いろんな視点でものを見ろってことですね。

切り口を変えるトレーニングは登場人物を想定すると訓練しやすくなります。あなたの他にはどのような人がいますか?友達?家族?

友達だと、売上=おすすめしたいものになりますよね。同僚だとどうでしょうか。売上=プレゼントしたいものになるかもしれません。

このトレーニングはユーザーのニーズを知るためにも使えますので、日々訓練してみてください。劇的に分析力が向上していきます。

時系列(トレンド)を押さえるトレーニング

意外と見落としなのが時系列です。こんなデータがあったとします。

  • A君の偏差値:60
  • B君の偏差値:55

これだけ見ると、間違いなくA君の方が賢そうに見えます。では、次のようなデータを加えるとどのように感じるでしょうか。

  • A君の3ヶ月前の偏差値:65
  • B君の3ヶ月前の偏差値:40

このように、過去のデータを加えるだけで、A君はさぼっているのが分かりますね!逆にB君は15も偏差値を上げたわけです。そうなると、次の3ヶ月後は?

もしかしたら、B君がA君を抜かしてる可能性もあるわけです。

このように、分析を行う上では、過去にデータが無いか必ず確認するようにします。上がっていく過程の50なのか、下がっていく過程の50なのかで全く意味が変わってくるからです。

このトレーニングも簡単にできます。何かのデータを分析する際に、過去のデータを一緒に探すようにするだけです。このように、トレンドは分析力を鍛えるためには必ず押さえておきたい概念です。過去、現在、未来を意識して物事を見るようにすると良いでしょう。

なりきり分類トレーニング

分類する切り口はそれこそ無数にあります。では早速、次の動物を仕分けしてみてください。

いぬ、ねこ、きつね、ライオン、トラ、パンダ、ヘビ、トカゲ

まず、哺乳類、爬虫類という分け方ができますよね。毛がある動物、無い動物なんてのもOKです。肉食、雑食、草食なんてのもできますし、猫科、イヌ科なんて科目でも分類できます。幼稚園生なんかに聞くと、こんな感じで分けてくれます。

  • かわいい:いぬ、ねこ、きつね、パンダ
  • こわい:ライオン、トラ、ヘビ、トカゲ

このように、同じ動物なのに、分類する方法が違うだけでイメージは変わります

分類方法はもちろんどんなものでも良いのですが、客観的な要素がある方が納得感は強いです。上記の例の場合、いぬが怖いカテゴリに入る人もたくさんいます。

この分類するトレーニングのコツは、ターゲットになりきって行うと良いでしょう。幼稚園生であれば、どう分けるのか、主婦だったら? コックさんだったら?など、様々な人たちを登場させて分類することで、自分では気づけなかった新しい分類が見つかります。

コックさんが分けると、調理できるかできないか、おいしそうなんて分け方もできるわけです。そんな発想、普通じゃなかなかできないですよね。

ちなみに、一般的な切り口は次の通りです。

  • デモグラフィック
  • サイコグラフィック
  • 行動
  • 生物学的

このように、なりきり分類トレーニングは凝り固まった分類分けに新しいひらめきや発見が出てくる方法です。日頃からいろんな人になりきって、分類分けをすることで、分析力の向上に寄与します。

サイコグラフィックついては下記を参考にしてください。

 

まとめ

もしかしたら、読者が考えている分析とちょっと違ったかもしれませんが、今回はあくまで力を養うためのものです。分析って結局気づくことなんですよね。

気づくか気づかないかで結果が変わるのが分析の分野です。

その気づきの引き出しを少しでも多く持っておくことが仕事において必要になります。どれもが簡単な訓練方法ですので、ぜひ一度お試しください。

その他、力を付けるための記事がいくつかありますのでご紹介します。ご参考にしてください。

 

以上、分析力向上のためのトレーニングについてでした。