マーケティング分野において、デジタルは必須なものとなりました。そんなデジタルマーケティング業界はまさに人材が不足しています。 超売手市場のデジタルマーケティング業界において、おっさんが生き残るための仕事と今後を検討してみます。
どこもかしこもデジタルだらけ
マーケティング業界にいる人じゃなくてもわかると思いますが、いまやデジタルは必須です。一昔前までは、マーケティング分野、特に広告関係では「枠」を買ってなんぼでした。
例えば、飲料の販促をするとき、まず考えるのがメディアバイイング。
電車の中吊り広告、テレビの放送枠、雑誌の広告面など、どのメディアを組み合わせるかが広告代理店の仕事でした。そして、そういったコネをもっているからこそ、広告代理店は強く、一般企業は入り込めない産業だったのです。
しかし、今はどこもかしこもデジタルです。
販促を考えるとき、マスメディアから考える人はまずいません。
WEBをどのように活用するのかが最も優先されるプロセスです。
というのも、ファーストタッチ(最初に触れる場所)が、圧倒的にWEBが多いからです。
テレビを見ていても、CMが入ったとたん、スマホで何かしていないでしょうか。そこでは、Twitter、Facebook、InstagramをはじめとしたSNSから、LINEなどのすでにインフラ化しているメディアを触っていることだろうと思います。
この時目に飛び込んでくるものが広告として機能しているのです。
そして、デジタル化は第2波がきています。
それはIoTを活用したビッグデータとの連動。
AIを活用した新しいコミュニケーションツールなど、デジタルの分野は広がるばかり。マーケティングとしては、昔のアナログ時代の知識では到底追いつかない状況になりつつあります。紙面媒体や駅中広告など「枠」をついつい考えてしまう 昔ながらの広告マンはどんどん淘汰されていっています。
マーケティング分野において、まさしくデジタルは最重要項目といっても過言ではなくなってきています。
デジタルが理解できないとマーケティング業界は食っていけない
それでは、デジタルができない人はどうなっていくのでしょうか。もちろん、仕事がどんどん無くなっていくことでしょう。
マーケティングはすべてを網羅する学問ではあるのですが、特に販促分野において力を発揮します。今の時代、SNSのバズらせかたが分からないマーケターに需要があるのでしょうか。
クライアントの要望も、SNSでのマーケティングや、Youtube動画などのWEBコンテンツに対するお仕事も多くなってきています。
それに、クライアントにおいても、デジタルネイティブな人材が増えていく中で、話に付いていけないと、それこそバカにされて終わってしまいます。
KPIにおいても、デジタル関係のKPIを目標にするケースが増えています。
PV数、Imp数、エンゲージ率、CVRなど、デジタルに起因するKPIを測定する中で、それぞれのKPIの増やし方を理解していないと、会話すらろくにできないのです。
つまり、デジタル領域が分かっていないと、これからのマーケターは仕事がなくなるということです。
デジタルマーケティングにおける人材は不足している
今現在、デジタルマーケティングができる人材は不足しています。
言い方に少し語弊があるかもしれませんが、デジタルとマーケティング両方ができる人が不足しているのです。どういうことかというと、デジタルだけな人材は、デジタルネイティブな年代において、そこまで不足しているという状況ではありません。
逆に、マーケティングだけという人材も、40~50代を探せばそれなりに確保できます。
前者は、生まれた時からスマホなんてのをいじっている世代なので、生活にWEBが密着しており、WEB無しの生活なんて考えられない世代です。
具体的にいうと、1995年以降に生まれた世代です。
1995年というと、お分かりの通り、Windows95が発売された年です。パソコン通信という、ちょっとマニアックなものでしかなかったネットインフラが、Windows95の登場により爆発的に増加したのです。
というのも、Windows95から標準搭載されたWebブラウザのおかげで、インターネットがより身近になったのです。
今ちょうど、大学卒業して新卒ぐらいの年代の人たちが対象になります。
このように考えると、デジタルネイティブな世代はまだ若すぎであり、逆に後者はネットがない時代ですので、マスメディアについての地検は非常に多くあるものの、ネイティブではないので、やはりデジタルについては、知識不足が多いのです。
つまり、両方の知識を兼ね備えた人材というのは、非常に不足しているということなのです。
では、デジタルとマーケティングの両方ができる人材とはどのような人なのかを見ていきたいと思います。
こんなにもマーケティングにデジタルが必要になった理由
先ほどWindows95の話をしましたので、95が発売してからどのように世の中が変わっていったのかを見てみます。1995年~2008年あたりまでは、パソコンで見るWEBでした。
特に初期の時代では、WEBの活用法を模索している状態で、とりあえずデジタルカタログ的なものでしかなかったWEBの活用法でした。
中期~後半になって、インタラクティブ的な動きがでてくるようになりました。CGMも登場し、WEBによるコミュニティが形成されるようになりました。
そして、2008年、iPhone 3Gが登場します。
このiPhoneにより、ネット業界はいっきにモバイルへシフトしていきます。生活の必需品となったスマホは、またたくまにPCを抜いていきます。
2010年からは、今度はIoTが加速していきます。
携帯やPCだけではなく、様々なものがインターネットに接続されていく時代になります。2015年からは、AIなんてものが急速に話題になってきましたよね。
このような時代の流れの中で、もちろんマーケティング業界も変わらざるえなくなりました。
マーケティングの知識として、インターネットの知識、モバイルの知識、IoTの知識が最低限必要になってきたのです。
つまり、インターネットがインフラ化することにより、消費者の情報に触れる場面が変わってきたため、 消費者行動を学問とするマーケティングにおいてもデジタルが必要になってきたのです。
デジタルなマーケティングができる人材とは?
マーケティングとは平たく言うと問題解決の手法を考えることです。
例えば、消費者に認知されるためにはどうするか?という問題に対し、今まではマスメディア一択でなんとかなっていたのですが、デジタルの時代はそうではありません。
SNSの活用でしょうか。
リスティング広告でしょうか。
コンテンツマーケティングでしょうか。
インフルエンサーマーケティングでしょうか。
さらには、SEOの知識なんかも必要になってきます。
炎上した場合の解決策は?
拡散を効率よく行うための施策は?
最低限このぐらいは考えていかないと、デジタルなマーケティングとは言えません。もはや「枠」ではなく「人」単位で考えないとマーケティングが成立しないのです。知識としては、もっと必要になってきます。
IoTと繋ぎ、どんなものをインターネット情報として公開すると良いのか。
ユーザーの消費行動などのビッグデータをどのように活用していくのか。
データ分析や、データの設定領域においても専門的な知識が必要になってきます。
特にデータ系においては、最初にどんな分析をしたいか決めておかないと、後からデータが欲しいとなったとしても、時すでに遅しなわけです。
つまり、デジタルなマーケティングができる人材とは、 幅広いWEB知識はもちろんのこと、データ分析におけるデータ取得設計ができる人だということです。
どんな施策を行ったとしても、データが分析できないと意味がありません。
そして、クライアントもデータを求めています。
デジタルマーケティングの今後
今までのマーケティングの仕事というのは、どうしても「アイデアを考える」ことでした。
しかし、デジタルマーケティングになるにつれ、データ分析の仕事をマーケティング領域で行うことが増えています。というのも、オフラインと違い、データが常に可視化できるので、リアルタイムにROIを測定できるからです。
簡単なところで、WEBサイトへのトラフック、いいねの数などのエンゲージメント率など、 ほぼリアルタイムで把握し、次の施策を考えなければなりません。
そして、なんといってもモバイルへの対応ではないでしょうか。モバイル対応といっても、WEBサイトをモバイル向けにカスタマイズするわけではありません。モバイルが増えたということは、そのものの生活スタイルが変わったということです。
テレビを見ながらスマホなんて、日常茶飯事ですよね?
電車の中では、ほぼ全員がスマホを見ています。
中吊り広告なんて見ている人はどのぐらいいるでしょうか。
そういった、モバイルがもたらす行動様式の変化についても、吟味していかなくてはいけません。さらにいうと、モバイルはデータの宝石箱です。ありとあらゆるデータが蓄積され、情報にアクセスできます。
その人個人の移動距離や、よく行く場所なんてのも分かってしまうのです。
個人個人のデータを分析し、それぞれに対してコミュニケーション設計をする必要があるのです。
これからのデジタルマーケティングは、モバイルを中心としたデータ設計とコミュニケーション設計が最重要な仕事。
やっぱり、ネット+データが分からないといってられません。
今ならまだ間に合います。必至になって食らいついていきたいものです。ちなみに、デジタルマーケティング分野におけるおっさん年代の人は、まじで売手市場なので、トライする価値はありますよ!
もし、デジタルマーケティングに不安というのであれば、今からでも遅くはありません、どんどん勉強していくことをおすすめします。
もし、WEBマーケティングについて専門的に学びたいけど、スクールに通うまではと言う方には、動画講座がおすすめです。会員登録は必要ですが無料講座を受けることができます。無料でも非常に質の高い講座が受けられますので、一度体験してみてはいかがでしょうか。
デジタルマーケティングの需要
デジタルマーケティングの需要は年々伸びていくだろうと予測されます。予測については、定点観測しているページがありますので、そちらを参考にしてみてください。
何度もいいますが、WEB周りの人材は常に不足気味です。世の中のすべてがWEBに移行するにつれて、今までWEBに無関係だった企業でも、公式Twitter、InstagramなどのWEBデジタルマーケティングに領域が必要になってきたからです。
今後ますますの需要が見込まれるWEBマーケティング領域へとマーケター自身もシフトしていく必要があるのかもしれませんね。