コアコンピタンスとは、その企業における優位性を表しています。 つまり、他社には真似できない圧倒的な技術力や、特許等がコアコンピタンスといいます。模倣しにくいことがポイントとなります。
コアコンピタンスは技術力・特許だけではない
コアコンピタンス=企業優位性とも呼ばれるものですが、よく企業自体をブランディングする場合に、コアコンピタンスは何かという議論は必ず行います。何故なら、意外と自社のコアコンピタンスが分からない企業は多いからです。
有名メーカーなどは、技術力があったり、特許を持っていたりするので、簡単にコアコンピタンスは見えてきますが、一般の企業の場合、誰が見てもわかる技術や特許が無いため、これがコアコンピタンスだと明確になることは難しいものです。
しかし、何も技術力や特許だけがコアコンピタンスではなく、営業独自のノウハウや品質チェックなども十分にコアコンピタンスになり得るものです。例えば、今まで納期を遅らせたことが無い、品質チェックだけで社員の1/3を構成しているなど、十分にコアコンピタンスと言えるものだと考えます。
コアコンピタンスの見つけ方
自社のコアコンピタンスを見つける場合、一番良い方法は取引先に協力してもらうことです。品質向上のためのアンケートにご協力くださいという形で、いくつかの項目を考えて回答してもらうと、見えなかったものが見えてきます。
アンケートが難しい場合、社員同士でディスカッションを行うとよいでしょう。その時、自社の強みは何かという議題でできるだけ多く意見を出し合うようにしてください。意見をまとめていくうちに、何が強みなのか見えてくると思います。
ちなみに、最近の経験では、コアコンピタンスとして定義したのは「財務力」と「信頼性」でした。その他、「業務プロセス」「開発力」「組織力」「人材力」なども、自社のコアコンピタンスとして定義することで、会社として大きな成長が見込まれますので、ぜひ一度見直しをしてみてください。
コアコンピタンスが必要な理由
最後になりますが、コアコンピタンスが必要な理由としては、企業がどこで戦うかがはっきりと見えてくることに尽きます。当たり前の話ですが、自分の武器は何かを知ることで、戦い方そのものを変えていきます。
自社の得意分野=優位性は何か分からないと、他者と比べ何を差別化するのが妥当かが見えてきません。コアコンピタンスを持たない企業はいつか衰退していくことだと思います。
逆に言えば、コアコンピタンスがあれば、どんどん企業として強くなっていきますので、今は無くても、強みの方向性をはっきりと理解し、伸ばしていくと良いと考えます。