DECAXとは|SNS時代の新しい購買行動モデルを例題で徹底解説

マーケティング

マスメディア時代のフレームワークAIDMAはみなさんご存知の通りです。 その後、インターネットが普及することにより検索という概念を取り入れたAISASというモデルが提唱されました。しかし、検索という行為すらしなくなったSNS全盛期の今はAISASモデルですら対応が難しくなってきたのです。そんな時代にふさわしい新しい行動モデルとして「DECAX」が登場しました。まさにSNSの為の行動モデルです。

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DECAXの概念はSNSの普及が発端

DECAX(デキャックス)が登場した背景には、SNSの台頭があります。 Facebook、Twitter、Instagramをはじめとした、SNSの普及により、世の中が変わっていきました。

どう変わったか、それは、ユーザーが個々に情報発信源を持てるようになったことです。

今までは、メディア側とユーザー側という垣根がしっかりあったのですが、 SNSが普及することで、メディア側が一方的なイニシアティブを取れなくなってきました。

さらに、個々に発信できるだけではなく、Twitterなどを筆頭に、ユーザー同士が繋がりをもてるようになり、ますますメディア離れが広がった結果、今まで通りのAIDMAモデルやAISASモデルでは、効果が期待できなくなりつつあります。

毎日SNSから発信される情報や、友達からのラインなどで、わざわざテレビや新聞などのマスメディアを見なくとも、 最新の情報を受け取れるようになったからです。

そして、ある日気づいたのです。

消費者が求めているのは、よりコンテンツ的なものであり、共感無くして行動なし、感動無くして共有無しということにです。

さらに、消費者と共感するにはコミュニケーションが必要であり、コミュニケーションにはSNSが最適だということにも気づきました。

SNS発信から考える購買モデル

SNSとインターネットの検索の違い、分かりますか?

検索は、ちゃんとした目的があって検索します。 例えば、旅行に行きたいとか、このバッグがほしいとか。でも、SNSは違いますよね? SNSは検索という行為そのものをしません。それでは、どのように商品までたどり着くのか見ていきましょう。

まずはDECAXの頭文字の紹介から。

  • Discover(発見する):ユーザーがコンテンツを発見する
  • Engage(関係を築く):ユーザーが企業と関係を高める
  • Check(確認する):ユーザーが企業の商品やサービスを確認する
  • Action(行動する):ユーザーが購入など何かしらの行動をする
  • eXperience(体験する):ユーザーが体験して情報を共有する

Discover(発見する)

登録しているチャンネルや、友人、お気に入りのフォローなどから、情報を貰っています。 その中から、面白いなと思ったり、衝撃を受けたりする内容を”発見”するのです。

つまり、SNSでの購買モデルとして、最初は「Discover(発見)」から始まる。 これが、DECACの「D」に当たるのです。

Engage (関係を築く)

そして、そのお気に入りを見つけた場合、次はどんな行動を行うでしょうか。 たいていの場合、フォローすると思います。

この人の発信する情報はとても良かったので、また見てみたいと思うわけですね。

フォローしてくれた、広告をクリックしてくれたなど、ユーザーがコンテンツを気に入り、 その発信元と関係を深めることを「Engage(関係を築く)」と言います。

これが、DECAXの「E」に当たります。

Check (確認する)

次に何度も何度もエンゲージしていくことで、その企業との繋がりが強くなっていきます。 そうすることで、その企業の商品などに触れてくることになるでしょう。

実際に、その面白いコンテンツを発信する企業の商品はどんなもんなんだと気になるわけです。 つまり、ユーザーは「Check(確認)」するわけです。

DECAXの「C」が出てきました。

Action (行動する)

それでは、次のフェーズですが、まー、これはどんなモデルでも必須な現象です。 「Action(行動)」です。ユーザーが商品を気に入って買ってくれることです。

ご想像の通り、DECAXの「A」がこれに当たります。

ユーザーに発見してもらい、関係を気づきあげ、商品に触れてもらい、行動を起こすというのがここまでです。

Experience (体験する)

そして、最後のフェーズは、その商品を購入したユーザーが、その商品を「Experience(体験)」することで、 また、新しい価値観が生まれ、友人に、知人にへと拡散していくのです。

※ちなみに、DECAXの「X」の部分です。関係ないけど、Exprienceって、なんか「X」って書きたがるよね。

さらに、また新しいユーザーにも「発見」してもらう事ができるため、DECAXのループが生まれます。

発見→関係→確認→行動→体験 このループのことを、DECAXと言うのです。

実際のDECAXを実例で考えてみる

あなたは、SNSをよく利用しています。 そこで、友人のFacebookから、沖縄旅行の写真やコメントが沢山来ました。

「沖縄サイコー。石垣牛うまうま。」

石垣の食卓

なんて投稿を毎日見せられたあなたは、早速沖縄に行きたい状態になります。

そこで、あなたは、Instagramで沖縄の写真の投稿を見ます。 そこには、エメラルドブルーな海。まっしろな雲。ニモと遊べるダイビング。

気分は完全に沖縄モード。 そんな写真をたくさん取っている会社のフォロワーになりました。

友人が沖縄から帰ってきたあとも、あなたは、Instagramの沖縄フォロワーです。 毎日、沖縄の青空にイイネをする日々。

ある時、そこの沖縄の旅行会社がInstagram限定、ニモと遊べるダイビングツアーというのを企画します。 早速あなたは、その旅行はどんなのか確認しに行きます。

すると、ちょうど自分が空いている日程でした。

これは、沖縄に行くしかない!と思ったあなたは、早速旅行を申し込みます。

そして、沖縄旅行に旅立ったあなたは、もちろんSNS大好き人間ですから、日々SNSに沖縄を投稿します。

実例にしてみると、すごくわかりやすいですよね。 これで、良い意味でのループ状態にできました。まさしくDECAXモデルです。

次は、情報過多の時代での繋がり方です。