グリーン車に乗る事って、あんまりないですよね。というかいつも乗っている人は来ないでください。世界がきっと違います。 というのは置いておいて、このグリーン車って、東京-新大阪間において、実に4,780円も違うんです。(指定席) 約5,000の違いはどこにあるのか、まじめに検証してみることにしました。
新幹線|東京―新大阪間での正規な値段
まずは新幹線の正規な値段から。東京―新大阪間での料金は、運賃「8,750円」と指定席券「5,700円」の合わせて「14,450円」となります。 EX-ICだと「13,370円」ですから、もう少しお得になりますね。
そして、話題のグリーン車ですが、これはのぞみ正規料金としては「19,230円」となります。 その差、実に「4,780円」です。これを自腹となるとかなり痛い出費ですが、ホテルに泊まるよりは安いので自腹で帰りました。
ちなみに、すべてJR東海/東京―新大阪間/のぞみ/指定席での話ですので、他の新幹線はわかりません。ご了承ください。
新幹線の座席数と金額を検証してみる
いきなり座席の話になりましたが、料金の話をするためには外してはいけない話題だと思います。 というのも、新幹線の座席はグリーン車はもちろんのこと、その他の車両も、実は座席数が違います。各車両の座席数はこちら。
車両 | 列 | シート | 座席 | 料金 | 合計 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
1号車 | 13 | 5 | 65 | 13,620 | 885,300 | 自由席 |
2号車 | 20 | 5 | 100 | 13,620 | 1,362,000 | 自由席 |
3号車 | 17 | 5 | 85 | 13,620 | 1,157,700 | 自由席 |
4号車 | 20 | 5 | 100 | 14,450 | 1,445,000 | 指定席 |
5号車 | 18 | 5 | 90 | 14,450 | 1,300,500 | 指定席 |
6号車 | 20 | 5 | 100 | 14,450 | 1,445,000 | 指定席 |
7号車 | 15 | 5 | 75 | 14,450 | 1,083,750 | 指定席 |
8号車 | 17 | 4 | 68 | 19,230 | 1,307,640 | グリーン車 |
9号車 | 16 | 4 | 64 | 19,230 | 1,230,720 | グリーン車 |
10号車 | 17 | 4 | 68 | 19,230 | 1,307,640 | グリーン車 |
11号車 | 13 | 5 | 65 | 14,450 | 939,250 | 指定席 |
12号車 | 20 | 5 | 100 | 14,450 | 1,445,000 | 指定席 |
13号車 | 18 | 5 | 90 | 14,450 | 1,300,500 | 指定席 |
14号車 | 20 | 5 | 100 | 14,450 | 1,445,000 | 指定席 |
15号車 | 16 | 5 | 80 | 14,450 | 1,156,000 | 指定席 |
16号車 | 15 | 5 | 75 | 14,450 | 1,083,750 | 指定席 |
合計 | 275 | 4.8 | 1,325 | 15,191 | 19,894,750 |
如何でしょうか。というか新幹線ってフルで一回走ると、約2,000万円もの売上になるんですね!2時間30で2,000万円。さすが、すごいとしか言いようがありません。
それぞれ座席数が違うのは、トイレがあったり、喫煙ルームがあったりと設備が違うからです。 何も設備がないのが、2、4、6、12号車で、最大100名乗ることができます。
この表からわかることとして、まず平均を取ると15,200円程度。つまり、普通指定席のお客さんは、グリーン車のお客さんのおかげで、約750円程度安く乗れてるわけです。うれしい限りですね!ありがとうグリーン車!
反対に、グリーン車の人たちは、5,000円も多く払っているのは、普通車の人たちをお得にするためだなんて、なんか納得できません。 座席数だけの検証だと、まだプレミアムな感じは出せていません。なので、別の検証をしてみましょう。
面積から検証してみる
それぞれの専有面積はどうなのでしょうか。 ちょっと調べたところ、次の様なデータがでてきました。
車両 | シートピッチ(mm) | 肩幅(mm) | 面積(㎡) | 比率 |
---|---|---|---|---|
普通車 | 1,040 | 440 | 0.46 | 1.00 |
1、16号車 | 1,023 | 440 | 0.45 | 0.98 |
グリーン車 | 1,160 | 480 | 0.56 | 1.22 |
これは比べてみると一目瞭然です。明らかにグリーン車の方が専有面積が大きいのがお分かりでしょう。普通車を1とすると、1.22倍ほど専有面積が大きいことになります。
ちなみに、1号および16号車は、先端がとがっている形状の関係上、ピッチが少し短くなっております。 少しでもお得をしようと考えるのであれば、1号車は自由席なのでおいておくとして、指定席での16号車は避けた方がよさそうです。
これを単純に普通指定席の金額にかけてみると「14,450×1.22=17,629円」となります。面積を考慮すると、とりあえず17629円という金額は納得できそうです。
これを元々のグリーン車の代金から引いてみると、差額は約「1,600円」となります。それでもまだ1,600円高いわけです。その1,600円分のプレミアムは何があるのでしょうか。
車内設備の違いから検証してみる
グリーン車のシートは、普通車のそれと比べて、明らかに特別仕様です。まずリクライニングの角度が違います。すわり心地はあきらかに違います。
新幹線で寝るとだいたい疲れます。頭がいたくなったり、首が痛くなったり。でも、グリーン車の椅子で寝ると疲れがとれます。
また、足置場がでてきたり、ひじ掛けが大きかったりなど、何かと豪華な仕様です。特に違うなと感じたのは、床がカーペットでしきつめてあることです。
車両全体の証明もそうですが、中がとてもラグジュアリーな感じがするのです。もちろん、ライトも落ち着いた発色をだしており、とても静かです。
あきらかにお金がかかっているなと思う車内ですので、これにあえて金額を付けるとするならば、喫茶店のコーヒーかホテルのコーヒーかの違いでしょうか。 喫茶店で480円のコーヒーを飲むのと、ホテルで1,200円のコーヒーを飲むのとの違いです。差額を付けるとすると、600円~800円程度だと感じます。
それでは、この600円を先ほどの差額、1,600円から差し引きましょう。残り1,000円となります。もちろん、グリーン車は設備だけではなく、サービスも違いますので、次はサービスを見ていきましょう。
サービス面から検証してみる
グリーン車のって一番驚いたことは、おしぼりがでることです。しかも手渡し。普通のサラリーマンが出張にいくためにグリーン車なんて乗れっこないのは、みなさんご承知の通り。このおしぼりだけでも特別感はでてきます。
でも、ここではむりくり金額に換算してみましょう。 まずは「おしぼりを手渡しする」という行為を考えてみましょう。
これは明らかに人件費がかかります。といっても、一人当たり20秒程度のものでしょうから、金額にして10円程度。 おしぼりの原価も数十円でしょうから、高く見積もっても35円程度だと計算できます。
次に、ブランケットなどが無料で借りられます。寒いときとかには重宝すると思います。
そういったサービス全般を2時間30付きっ切りで受けられるわけです。仮にコンシェルジュサービスとして人を一人配置したとしましょう。時給は2,500円ぐらいを想定して、その準備などもろもろ含め、3時間で計算したとして7,500円。
それを、約65人で共有するため、一人当たり115円ほどサービスに支払うわけです。先ほどのおしぼりと合わせて150円を1,000円から引いちゃいましょう。残り850円になりました。
あとは、この850円をどう考えるかになってきます。
2時間30の快適な旅として検証してみる
グリーン車にのって、それこそ特別な旅を演出できるのであれば、もしかしたら850円という付加価値は安いのかもしれません。 850円じゃ2時間30を漫画喫茶で過ごすこともできませんよね。
それぞれの金額を実際のハードウエア、サービスなどのソフトウエアから見てみましたが、意外と4,780円ほど高い金額設定は妥当なのかなと思えてきました。
これを書こうと思っていたときは、高すぎるで締めくくろうと思っていましたが、書いているうちに妥当感を感じてしましました。850円で2時間30の快適な旅を演出できると考えると、そう高くはないと思いませんか?
もちろん、そうそう簡単に乗れるものではありませんし、乗るのも勇気が必要ですが、出張で本当に疲れていたり、たまには贅沢をと考えると、これはこれでアリな選択だと思いました。
とりあえず、当面グリーン車は乗ることができませんので、次回乗るタイミングでこの記事を見返してみたいと思います。 それでは、快適な新幹線の旅をお楽しみください!
新幹線ネタとしては鉄板?幸せのドクターイエローのおすすめスポットの記事も書いております。よろしければ合わせて読んでみてくださいね!