マーケティング企画職がプログラミングを覚えると仕事で有利な3つ理由

仕事

企画職、特にマーケティング職においては、可能な限りプログラミングを覚えることを推奨しています。というのも、プログラミングを覚えることで物事を客観的に見る力をつけるだけではなく、資料作りにおいても圧倒的に早く処理ができるからです。さらには自身の市場価値も向上してしまう企画職とプログラミングについてお話していきたいと思います。

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なぜ企画職にプログラミング?

企画職やマーケターにプログラミングは必要ないと思っている人は多いです。というのも、次のようなデータがあります。

Marketing Skills 2017: Are You Qualified to Be Hired?によると、HTMLが分かる人は3%、CSSは1.5%、SQLにおいては0.5%のマーケターしか理解していません。さらにPythonなどのプログラム言語に至ってはもっと低い数値になることが予測できます。

このように、圧倒的にプログラムが分かる人が少ないので、それほど必要と感じていないのかもしれません。しかし、企画職やマーケターであれば分かると思いますがこれはチャンスでしかありません。

圧倒的に少ないということは、差別化できることになります。プログラムが分からない企画よりも、プログラムが分かる企画の方が圧倒的に差別化できます。

それでは、実際にどうしてプログラムを覚える方が良いのか見ていきましょう。

プログラムは時間を短縮してくれる

プログラムといっても、ばりばりのアプリケーションを作る必要はありません。簡単なスクリプトレベルで十分に役に立ちます。例えば、次のような仕事を行う場合はどうしますか?

  • 施策前と後の口コミをリストアップしたい
  • 3ページ以上見ている人の中で購入に至らなかった人をリストアップしたい

まずは前者、少ない場合はコピペで出来ますが、数百数千とある口コミのリストアップを手作業で行うのは現実的ではありません

この場合、役に立つのがWEBスクレイピングです。データを取ってきてそのまま使うのは違法ですが、社内資料として分析するのに使うのは特に違法ではありません。自社製品ならなおさらです。

後者についても、3ページ以上見ている人を探すのはログからすべて追うのは現実的ではありません。データベースを直接操作したほうが何百倍も短い時間でデータが抽出できます。

このように、企画職に欠かすことの出来ない分析業務が、プログラムを駆使することで飛躍的短時間で行うことが可能なのです。

プログラミングをすることで分析能力が上がる

プログラミングは仕組みを理解しないと作ることができません。プログラムを考えることは、必然的に、効率よく汎用的に使えるようにするかを考える能力が身に付きます。

また、データの作り方、保持する方法など情報処理能力も習得できます。つまり、分析を行う上で、どのようなデータを取得すると目的の結果が出せるのかを理解するようになります。

例えば満足度調査のアンケートをする場合を想定してみます。項目はこんな感じです。

  • 名前
  • 年齢
  • 実際に使用したことがあるか
  • どこで見かけたことがあるか
  • また使いたいと思うのか

普通のアンケートですが、このアンケートでどのような分析ができますか?このアンケートの項目で出せる分析結果は次のようなものでしょう。

  • 総合満足度
  • 年齢別満足度
  • 実際に使用したことがある人の満足度
  • 購入先別満足度
  • 実際に使用したことのある人の認知場所

ざっとこのぐらいの分析できるわけです。この結果を受けて、エリアマーケティングをどの地域から行う方が良いのか、広告の媒体施策などの戦略を立てることができます。

さらに、簡単な集計プログラムを作っておけば、そのプログラムは資産になります。アンケート集計に時間を取られなくなるわけです。

顧客満足につながる

プログラムを覚えることで100%顧客満足に繋がります。というのも、マーケターは顧客と接する機会も多く、さらに提案をしていかなければなりません。

顧客の言われたことを社内に持ち帰って確認しているばかりの人より、その場で出来るか出来ないかを回答するマーケターの方が顧客は安心です。

さらに、このWEBサイトでは、このようにデータを取得しましょうや、動的に動かしましょうといった提案ができる方がいいに決まっています。

特にWEBサイトにおいては、ある程度の知識を付け、分析、コンテンツ内容、見せ方、作り方までをマーケターが説明することにより顧客の信頼を獲得できるのです。

企画職におすすめのプログラム

企画職においてプログラミングを覚えることが有利なのはわかりました。それでは実際に何から覚えた方が良いのでしょうか。

  1. HTML/CSS
  2. SQL
  3. Python

おすすめの言語および順番は上記の通りです。それぞれ詳しく見ていきます。

HTML/CSS

今はWEBは企画やマーケティングにおいて外せない媒体です。WEBがビジネスの成功を左右するといっても過言ではないぐらい必須の知識です。

コンテンツの内容を考えるのが企画の主な仕事ですが、WEBの見せ方についても重要な要素には違いありません。基本的にデザインをすることはありませんが、デザイナーやコーダーに内容を説明するときの共通言語ができるため、スムーズに仕事を依頼することができます。

内容も難しくなく、基本がわかれば後はHTMLのリファレンスさえ手元にあれば、それほど困りません。CSSについても同様、それほど困ることは無いでしょう。

SQL

これはデータベース言語といって独特のプログラミング言語です。SQLでプログラミングもできますが、そこまでの知識は必要ありません。必要なデータを加工して取り出せるレベルの知識で十分です。

SELECT区、Group by区程度の知識があれば業務は飛躍的に生産性が上がります。

例えばこんな顧客分析などに活用できます。

  • 30歳以上の売上と全体を比較したい
  • 直近3ヶ月以内に購入した人をリストアップしたい
  • 最も購入している属性と似ている人を探したい

どれもがマーケティングにおいて必要な情報です。データセンター室みたいな部署がある場合は、依頼すると出てくるのかもしれませんが、リアルタイムで分析したいときなど自分で出来た方が仕事が捗ります。

SQLでデータを抽出するぐらいであれば比較的シンプルなので、HTMLを覚えた次に覚えるのには丁度よいレベル感です。

Python

Python最強!

Pythonは人工知能の開発にも使われているほど何でもできるプログラム言語です。冒頭にお伝えしたWEBの口コミを取得するスクレイピングもPythonを使って実現できます。その他、こんなことも。

  • 統計解析が簡単にできる
  • Twitterから関連するハッシュタグのツイートを取得
  • WEBサイトのアンカーテキストを一括変更
  • テキストマイニングによるキーワード最適化

やろうと思うこと殆どができてしまいます。アプリケーションだって作れちゃいます。Pythonで作られた有名なソフトはこんなにもあるんです。

  • Dropbox
  • Instagram
  • Pinterest

こう見てみると、すごい言語ですよね!

HTMLやSQLもPythonで出来ますので、WEBアプリケーションも作れちゃいます。Pythonができる企画な人はほぼ皆無なので、出来るだけで差別化できちゃいます。

今流行りの機械学習にも使えますので、習得すると仕事の幅が広がりまくり間違いなしです。

まとめ

このように、マーケティング企画職がプログラムを覚えることで仕事の効率化だけではなく、顧客からの信頼、さらには自身の市場価値が上がることはご理解いただけたでしょうか。

企画やマーケターは文系が多く、プログラムなんて難しそうと思っている人もたくさんいますが、実際にやってみること超専門的な理系の知識はいらないことに気づきます。

コアな部分までいくと必要なのかもしれませんが、WEBアプリケーションを作るレベルでは、それほど理系の知識は必要ありません。何を隠そう、僕も文系出身ですので、その点はご安心ください。

マーケティングとプログラミングの知識を兼ね備えることは最強だと勝手に思っています。自分の市場価値を上げるためにもぜひトライすることをおすすめします。なんたって、わずか1%未満の企画マーケターになれるんです。価値上がりまくりです。

というか、差別化まじでできるので、マーケティング企画な人はやってください!