赤ちゃんは、自然に見聞きしている内に”概念”という形で、人をグルーピングし、犬をグルーピングしているのである。そのうち、人という概念が分かってきて、犬という概念が分かり、それらは違う種族であり見ただけでこれは○○であると認識するそうだ。少し話は変わるが、機械学習と呼ばれるAIの仕組みも、この人が概念化するという現象を機械が行っている。
生物学的な話はもちろんのこと、物事でも同じように勝手にグルーピングを行っている。例えば、何度もCMを見ている内に、これは○○らしいといった共通項の概念が生まれてくる。もし、この広告のイメージが、まったく違ったものだったらどうだろう。それこそグルーピングされないので、○○らしさは発揮できずブランドとしては認識されないのである。
この、同じ概念を続けて繰り返し継続することで、はじめて概念=コンセプトが生まれるという所に注目してほしい。ブランドを作るやコンセプトを作るといったことは、企業活動の中でよく行われているが、コンセプトや概念をちゃんと理解していない場合が多いので、この継続してはじめて概念が生まれるということに気付かないことが多い。
結果、コンセプトが悪かったからだとか、商品が悪かったという結論に至るが、そもそも概念に到着するまでその物事を進めていないためであり、逆に言うと、継続できないようなものを作るとブランドとしては難しいのが理解できる。
このサイトでのマーケティング視点でいうと、コンセプトは世界観であり概念、作るものではなく育てるもの。育っていくフェーズを考えなしにブランディングを行うのは、間違いなく失敗する要素なので、今後ブランディングを行う際は注意していきたい。